ブログの曲学阿世

心理を曲げて世間の気に入るようにこびへつらう。

中国文学の日本文学への影響

学生時代に習った国語便覧を読み返す。

土佐日記紀貫之

土佐日記は、作者が晩年に土佐の守となって任地に赴き、四年の後、土佐を出発して都へ帰着するまでの道中の経験を書き記したもので、女性に仮託して仮名で書かれている。

しかし作者の漢詩文についての素養によって、漢詩文に学んだ手の込んだ表現がなされており、漢文訓読調の硬さがちこちに見られる。

 

枕草子清少納言

清少納言は古典的教養という点では、かなり恵まれた家系に生まれ育った。父の元輔は梨壺の五人の一人であり、曽祖父の深養父は「古今和歌集」の歌人。叔父の元真は漢学者であり、兄の戒秀歌人であった。

幼いころから自然に身に付いた古典の教養、特に漢学の素養は、中宮定子のもとに宮仕えしてのち、折にふれて披露された。

 

源氏物語紫式部

紫式部清少納言同様に、一族に多くの歌人、文人のいる環境に育った。幼少の頃より聡明であったとみえ、父の為時が「口惜しう男子にてもたらぬこそ幸なかりけり」と嘆いたことは有名である。

源氏物語には随所に中国文学の影響が見られる。特に白居易の「長恨歌」から受けた影響は、二つの作品を読み比べてみるとすぐに分かる。